母との時間
新幹線に一人乗って広島までやってきた母を、私はホームまで迎えに出ました。新大阪まで送ってくれた兄嫁さんから、「のぞみ21号・13号車両の後ろ出口から降りてきます」とメールをもらっていたので、母が降りてくるであろう付近に立って、母が乗った列車を待っていました。列車がホームに入ってきて止まり、ドアのガラス越しに母を見つけほっと一安心。母も私に気づき笑顔で手を振っていました。その時、カシャと心のカメラのシャッターを押したような気がしました。いつまでもこの時の母の笑顔が私の心の中に残るような予感がしました。
母が広島に滞在したのは9日間。こんなに長く家をあけたのは人生初なのだそうです。 並んで歩くと母はかなり小さくなっていました。特に食べたいものも行きたいところもないらしくて、ただただ私の日常に付き合ってくれて、そうすることを楽しんでいるみたいでした。
母と過ごした毎日は、一日一日がとぎれとぎれではなくて、まるでひとつのストーリーのようにつながっていて、あっと言う間の出来事でした。そんな中でも母は私に、大切なことが何か?もう一度思い出させてくれました。
大阪に帰る日は日曜日でした。キャロ父さんが自分の職場へ母を見学に連れて行ってくれて、広島に来た目的をすべてクリアし、帰りの新幹線に乗り込んだ母は来た時と同じように笑顔で手を振っていました。
我が家のリビングや庭、私の車や、買い物途中眺める景色の中に、母はいっぱい足跡を残していきました。
80歳を超えた母が今、一人で広島に来た意味が、なんとなくわかるような気がします。
母を暖かく迎えてくれたキャロ父さんやまわりの方々に心から「ありがとうございました」
そして母とのこんな幸せな時間を与えてくれた「何か」にも感謝しつつ、でも立ち止まることなく、私はまた日常に戻ります。
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Comments
Yumiさんにとっても、お母様にとっても、本当に幸せな幸せな9日間でしたね。
Yumiさんと過ごした9日間で、“いつものYumiさん”を見て、感じて、安心してお帰りになられたことでしょう。
お母様を安心させてあげることができたYumiさん、とっても親孝行だと思います。
Posted by: Rie | January 23, 2013 at 10:53 PM
Rieさん
おっしゃる通りです。
私は母がどうして広島に来たかったのか、理由が中々わからなかったんです。
特別なことは何もしなくて、普段通り、買い物をして食事を作って、そして母と色々話して・・それでも母はとってもうれしそうで・・
母は私の日常がどんななのか、自分の目で確かめたかったんでしょうね。母と二人でこんな時間を過ごしたのは初めてでした。私にとって母は、いつも忙しく働いている母でしたから・・
Posted by: yumi | January 26, 2013 at 05:10 PM