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December 22, 2012

永遠の 0

春頃だったかな?我が家の前に止まった軽トラからおじいさんが降りてきて、庭先にいた私に声をかけてこられました。「昔、このあたりで仕事(植木屋さん)をしていたことがあるんですよ」っておっしゃって、(足を痛めているらしくて)石垣にもたれかかるようにして話し始められたのですが、何からそういう話になったのか?いつのまにかおじいさんは、何十年も前の終戦直前の頃のご自分の戦争体験を延々と話されていたのでした。

突然、岩国(今の岩国基地かな?)へ招集されたおじいさん(その頃は少年)は、特攻命令を受け、その直後に終戦を迎えたのだそうです。特攻命令が突然「自宅に帰れ」という命令に変わった時の不思議な気持ちを話して下さいましたが、こちらはただただ聞くだけでした。原爆投下されたすぐ後ですから、岩国から広島までは歩いて帰るしかなかったそうです。その途中で見た光景についても、色々話して下さいました。そして「わしらが戦争を体験した最後の世代じゃ」とも・・(もしおじいさんが特攻出撃していたら、私とのこういう会話はなかったということになります)

私達がこんなふうに戦争体験を直接聞く機会というのは、ますますこれから少なくなっていきます。

私にとっての『今年の2冊』はこれ↓Dsc03842

「永遠の0」の『0』とは、あの零戦(海軍零式戦闘機)のこと。

物語は・・
主人公:健太郎とその姉の慶子は、あることがきっかけで、祖父(宮部久蔵)が神風特攻隊の一員であったこと、そして終戦の数日前に戦死したことを知る。ふたりは祖父がどんな人だったのかを知りたいと、祖父の戦友達の証言を聞くために動き始める。

私は想像してみました。ある昼下がり、縁側に座っている私、そこに孫が来て、おじいちゃん、何か話をしてってせがむ。そしてそんな孫に向かって「おじいちゃんは、昔、南の島で戦争していたんだよ」と語る自分を―。「平和な国になっていたらいいですね」思わず呟いた自分の言葉に驚きました。まるで自分の口からでた言葉とは思えませんでした。命を賭けて闘う戦闘機乗りが、ましてこの戦争で死ぬ覚悟で戦っている自分が、そんなことを言うとは。宮部上飛曹は何も言わずに、深く頷きました。 翌日、朝早くラバウルを離陸する私を、宮部上飛曹は帽子を振って見送ってくれました。 離陸した後、一旦飛行場上空を旋回すると、宮部上飛曹が何かを叫んでいるのが見えました。その口は「し・ぬ・な」と言っていました。それが私の見た宮部上飛曹の最後の姿です。―永遠の0より―

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