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February 22, 2009

なんとなく

Dsc02200_2イスラエル最高の文学賞・エルサレム賞を受賞した村上春樹さんが、エルサレムでの授賞式に出席された際の、スピーチ全文を読んでみました。

「ノルウェイの森」「海辺のカフカ」「ねじまき鳥クロニクル」等、なんとなく惹かれるものがあって繰り返し読んだことがありますが、何度読んでみても、そのなんとなくは未解決のまま自分の中に残りました。

日々の暮らしの中で、その残った塊が時折、すっと舞い降りてくるように思い出されて、私自身の日常の小さな出来事とか思いが、そこにつながっていくように感じることがあります。

自分の中で少しずつ解きほぐされながら、それでもなおずっとずっと心の中に残っているような・・いつまでも尾を引くようなこんな感じは、彼の作品に共通しているものかもしれません。

彼のスピーチをゆっくり読んでいると、彼の作品の中に住んでいる、私がなんとなくとしか表現できなかったものが、少し見えてきたような気がします。

↓少しだけ抜粋しました。

「高くて、固い壁があり、それにぶつかって壊れる卵があるとしたら、私は常に卵側に立つ」ということです。

その壁がいくら正しく、卵が正しくないとしても、私は卵サイドに立ちます。
 
私達は皆、多かれかれ少なかれ、卵なのです。私たちはそれぞれ、壊れやすい殻の中に入った個性的でかけがえのない心を持っているのです。わたしもそうですし、皆さんもそうなのです。そして、私たちは皆、程度の差こそあれ、高く、堅固な壁に直面しています。

私が小説を書く目的はただ一つです。個々の精神が持つ威厳さを表出し、それに光を当てることです。

全文はこちらで→村上春樹「エルサレム賞」受賞スピーチ

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