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December 10, 2008

自分からの解放

31rndzsqtml欲望する脳:茂木健一郎

「ある人の価値は、何よりも、その人がどれくらい自分自身から解放されているかということによって決まる」(アルベルト・アインシュタイン)

作者がこの言葉に最初に触れたのは、高校生の時だった。その時は、何かとてつもなく大切なことを言っているということだけしかわからなかった。最近になってようやくその言葉の意味について思索を再開したのだそうだ。

「私」という主語に囚われることは、すべてにおいての真実に目を閉ざすことを意味している。科学とは、「私」に囚われず、この世界の様々なものの「相手の立場」に立って考えてみる営み。そのことは、「私」というブラックボックスから解放されることで初めて可能になる。アインシュタインの「世界政府」構想発表も、科学の分野での天才的独創性の発揮も、すべてが「私」からの解放に始まっているということ・・

『小さな物語でも自分の人生の中では誰もがみな主人公』
そんな歌があったよね。
いつもだれだって自分中心で毎日を過ごしている。
それは普通のことで
脳はいつも自分のために何かを欲している。
でも・・

北風が吹き出した庭で、今にも死にそうな「カマキリ」を見つけた時
カマキリの一生で起こることを想像してみた。
どうやって生きてきたんだろう
どうやって死んでいくんだろう・・とか。
カマキリの立場に自分を置いてみる

「私」が自分の中で特別な意味を持ち続けることは認めた上で、様々な他者と行き交うための工夫を凝らす。ニュートンがリンゴなんて勝手に木から落ちてくるんだろうと思わないで、「リンゴの気持ち」になって「どうして下に落ちなければならないか」と考えたように・・つまり「客観性」は冷たいものではなくて、実は、他者への思いやりに結び付きそこから何かが始まる。

人間と人間の間でも同じ。他者への真摯な関心を持ち続けることは、心をしっとりと柔らかなのものに保つ・・「思いやり」につながっていく。「私」という主語に囚われない。主語を置き換えてみる。こういう工夫で、自分自身も解放されていく。

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